こんにちは!
現役臨床心理士・シングルマザーの三条まいです。
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このブログでは、おうちで気軽に取り入れられる心理学「おうち心理学」をテーマにした記事も書いています。
おうち心理学では、セルフケア、ストレス対処を取り入れることで、人生100年時代のストレス社会をハッピーライフにしていこうという内容をお伝えしています。
今回は、前回の記事でご紹介したストレス対処法の実践編ということで、マインドフルネスについてご紹介します♪
もくじ
前回のおさらい ~ストレスとは何なのか~
- ストレスには、ストレスの元となる「ストレッサー」と心やカラダにおきる「ストレス反応」がある
- ストレス反応は、自分を守るための正常な反応
- 頭に浮かんでくる思考(自動思考)に気づき、つかむことが大切
詳しい内容はこちらの記事もご覧ください ♡
幸せの原理と不幸の原理
ヒトは「不安」や「不幸」を感じやすい生き物
人間は、もともと不安や不幸を感じやすい生き物です。
わたしたちの祖先、原始時代のことをイメージしてみてください。
冒険心があり危険をかえりみずに、洞窟にどんどん入っていく祖先たちは、危ない目に遭いやすく生き残れなかったでしょう。
一方で、「この先は危ないんじゃないか?大丈夫かな?やめておこう。」この様に考えて生き残った人たちが私たちの祖先なので、現代の私たちが不安や警戒心を持つということは、生き残るための手段としてDNAに刷り込まれたごく自然なことなのです。
また、ヒトは安住しない生き物でした。
不安や危機感を感じ、今に満足しないようになっています。
そのような性質があるから、次への行動や準備が生まれるわけです。
そもそも人間は、意識しないと幸せを感じにくいもの、不安や不幸を感じやすい生き物だ、と知っておくといいですね。
ネガティブな思考が脳のパフォーマンスを下げている?!
ストレスや不安を感じた時、なんとなく漠然と頭の中にそれを感じていることが多いと思います。
なんとなくのモヤモヤやストレスや不安は、脳のCPU(脳内のメモリー)の一部をずっと使い続け、占有している状態です。
すると、頭の片隅でそのことについて常に脳が動いていることになり、疲れやすくなります。
また、脳を100%フル回転させることが出来ず、集中力や能力が落ちてしまいます。
そこで、脳を占有している漠然としたストレスや不安をクリアにするためのワークが、マインドフルネスです。
ストレスや不安を感じやすい現代社会の背景
現代は、スマホの登場で、たくさんの情報や刺激を常に受け取るようになりました。
そして、マルチタスクといって、常に同時進行でタスクをこなすのが日常になっています。
例えば、ごはんを食べながらスマホを見たり、LIVE配信を見ながら家事をしたりしていますよね。
刺激が当たり前になると、逆に何もしていないぽかんとした時間に不安を覚えるようになります。
マルチタスクで色々なことをこなしているので、常に「何かしていないと」「もっとやらないと」と感じやすく、刺激を求めるようになっているのです。
幸せになる考え方 ~幸せの原理と不幸の原理~
幸せを感じるには
漠然としたストレスや不安を感じている時の多くは、体はここにあっても、あなたが本当にここにいるわけではない。過去や未来に捉えられてしまっている状態です。
幸せに集中して感じやすくするためには、今、ここにフォーカスすることです。
反芻思考をとめる
反芻思考とは、漠然としたストレスや不安で脳の一部分を占有し繰り返し使い続けている状態です。
これをやめるためには、マインドフルネスなどのワークで、脳を占有している問題をクリアにする必要があります。
すると、使われ続けていた脳にスペースが空くことになり、余白が出来ることで、自分なりの新たな道が見えてくることがあります。
マインドフルネスが必要とされる理由
ここまでにもお話してきましたが、マインドフルネスが今必要とされている理由として、マインドフルネスの分野で有名なこちらの本から引用してご紹介します。
スティーヴン・マーフィ重松さんという方が書いた、「スタンフォード大学 マインドフルネス教室」です。
マインドフルネスが必要とされている理由
’ストレスで憔悴しきった現代人が、複数の事を同時に処理する生活を送る中で、集中できる時をなくしているからだ’
スティーヴン・マーフィ重松さんは、お母さんが日本人でお父さんがアイルランド系アメリカ人です。日本生まれアメリカ育ちで、日本的な曖昧なもの、受容や共感などに長けている面をお持ちの一方で、アメリカの超一流スタンフォード大学でご活躍とのことで、興味深く読ませていただきました。
マインドフルネスのABC
マインドフルネスには、ABCで表される3つのポイントがあります。
A awareness いま、何をしているかに気づく
B being 自分自身を客観的にとらえる
C clarify あるがままに明確にとらえる
A awareness いま、何をしているかに気づく
私たちは暮らしの中で、いま自分が何をしているのかに気づくことは、意識していなければなかなかありません。
脳は、考えなくても無意識に上手に私たちを行動させています。
例えば、酔っぱらって記憶がなくても、ちゃんと帰宅して、無意識にトイレにいったりベッドまで行ったりしますよね。笑
この様に、意識しなくても自然とやっていることがたくさんあります。
例えば、テレビを見ながらごはんを食べることも、そうです。
無意識に食べていて、何をどれくらい食べているのか、食べることに意識が向いていません。
いま、何をどんな風に食べているのかということに気づくことになれば、楽しいことは楽しい!と気づくことにもなり、怒りや不安が消えていきます。
B being そこに存在する自分を感じる
自分が今どういう状態にいるんだな~というのを、ただ感じます。
「ごはんを食べている自分がいるんだな~」とただ気づくだけです。
この時とても大事なのは、それが良いことか悪いことかという善悪の判断をしないことです!
私たちは頭の中で、評価したり判断したり、たくさんのことを考えています。
それを一度やめて、ただそうしている自分が存在していると客観的にとらえることがbeingです。
例えば、姿勢悪く食事をしている時も、それが悪いことだと思わずに、ただ「あ、姿勢悪く食べているな~」と上から自分のことを別の目でみているようにとらえるといいですね。
C clarify 物事をあるがままに、明確にとらえる
clarifyとは、自分の生活で起こりつつあることに注意を向けて「はっきりと」眺めることです。
「はっきりと」というのがポイントです。自分の生活の中で、こういうことがあるんだなとしっかり見てあげます。
また、‘’望むようにではなく、あるがままに ‘’というのもポイントです。
「こういう方向にいかなくてはいけない」といった強い想い、「自分が」という想いを手放して、あるがままに明確にとらえるということです。
…とっても難しいですね!!!笑
マインドフルネスのポイントまとめ
- あるがままにとらえる
- ジャッジしない
- 何に恐れているのかを明確にする
マインドフルネスの効果
今ここにフォーカスすることで
- 大切なことに気づく
- ストレスから解放される
- 自分自身が幸せになる
- 人にやさしくなる、共感性が高まる
などの効果がみられます!
実践!マインドフルネスのやり方
本格的な瞑想をする環境を整えたり時間を取ったりすることは、日常生活のなかではなかなか難しいですよね。
でも、マインドフルネスは日常のちょっとした場所や時間で行うことが来ます。
いわゆる瞑想といっても、10呼吸、5呼吸だけでも、マインドフルネスとして行うことができます。
マインドフルネスを実践してみよう!
- 体勢はあぐら、もしくはイスに座っている場合は背中を軽くもたれかけるような感じにしましょう
- 肩に力が入っている人が多いので、肩の力を抜きましょう。肩を持ち上げて、ストンと落としてみましょう
- 5回の呼吸だけやってみましょう
- 1回の呼吸に10秒かけます。4秒かけて吸い、6秒かけて吐きます
- 息が鼻の穴を通る様子を想像する、息が鼻の穴を出ていく様子を感じます
- 目を閉じて、意識を呼吸に向けましょう
まい流アドバイス♡
瞑想の仕方は様々あります。
例えば、冷たい空気が入ってきて、あったかい空気が出るようなイメージ。
私がやりやすいと思うのは、息が鼻の穴を通る時に右か左かどちらを通ってどうなっているのかをみる、空気がどれくらい自分の鼻の穴を通っていき、どれくらい出ていくかをみる、というイメージです。
実際にやってみましょう♪
4秒かけて鼻から息を吸います
1,2,3,4…
6秒かけて鼻から吐きます
1,2,3,4,5,6…
10秒ずつ、呼吸をくり返してみましょう。
…5回できましたか??
呼吸に意識を集中する難しさ
どうでしたか?
5回の呼吸だけでも、起きている間にこんなに呼吸に集中することってなかなかないですよね。
また、途中で、ふと違うことが頭に浮かんできたりしませんでしたか?
「あ、まだ食器洗ってなかったな」とか「朝ごはん何つくろうかな」など。
こういう意識が出てきたら、それをつかまえて「違う違う、今はこっち(呼吸)」と意識を呼吸に戻してあげましょう。
・頭がスッキリしました
・雑念が取り払われて気持ちがスッキリした
・普段の呼吸が浅いのが分かりました
・軽くなりました
・目を開いたときに明るくなる感じがしました
・5呼吸でも意外に長く感じました
・少しの時間でも気持ちいいですね
マインドフルネスを生活に取り入れよう
マインドフルネスをやってみて、どうでしたか?
初心者の人はちょっとやっただけでも、心が穏やかになる、頭がクリアになった感覚などを感じたりしやすいです。
本当は10分くらいやったほうがいいなんて言われたりもしますが、まずは日常のちょっとした時間、コーヒーを飲む時間に5呼吸、10呼吸だけマインドフルネスにやってみる、というのもいいのではないでしょうか。
他にもある!マインドフルネスの方法
・歩行瞑想
歩きながら瞑想するという方法もあります。
ゆっくりと、一歩一歩を確かめるように歩きます。
右足がどんな風に地面につくか、次は左足が…というように土踏まずがゆっくりと地に着いて離れていく感覚にフォーカスして感じます。
無になるというのは非常に難しいので、呼吸やカラダの感覚に意識を向けるということをまずやってみるのがおすすめですね。
・食べる~レーズンのワーク~
食べるワークというのもあります。
有名なのはレーズンのワークですね。
レーズンを眺めたり、ちょっと口に入れてみたりしながら、どんな感覚かというのを感じながら、食べることに本当にじっくりと時間をかけて行うというワークです。
日常でも食べる場面はたくさんあるので、食べる物自体にフォーカスして、今これを食べているんだなと感じながら食べてみるといいですね。
・座禅
・ヴィバッサナー瞑想
わたしも20代の頃に、ヴィバッサナー瞑想の10日間コースを体験したことがあります。仏教の考え方で、瞑想法自体を日常に取り入れるワークをしてくれる内容で、宗教色はそこまで強くないです。世界中にあり、日本では京都と千葉でヴィバッサナー瞑想をすることができます。
まとめ
マインドフルネスは、私たちの暮らしの中にある幸福に気づかせてくれる力です。
幸福は、本当は日常の一瞬一瞬に存在しています。
でも、私たちはつい過去や未来に意識がいってしまいがちで、なかなか「今この瞬間」を感じることがなく過ごしています。
マインドフルネスで今に集中すると、今にYESと言えて、人生にYESと言えるようになる、らしいです。笑
また、冒頭でもお話した通り、不安を感じるのは当たり前のことですが、あまりにも不安やストレスを避け過ぎると、不安やストレスを感じるのが怖くなり、挑戦をしなくなっていまいます。
するとかえって、変化のない何もしていない状態に対して「このままでいいんだろうか」という漠然とした不安に襲われやすくなります。
逆に、挑戦したり変化したり、自分は前に進んでいるということがひとつの安心感につながります。
こうしたことからも、不安やストレスを避け続けるのではなく、今のストレスはこうなんだなと気づいて見てあげることが大事ですね。
不安やストレスにうまく対応して付き合っていく術として、マインドフルネスで今に集中してみましょう。
ぜひ、今にフォーカスして感じる時間をおうち時間に取り入れてみてくださいね。
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